※ポスターを春仕様にしました
ひとり税理士にお伝えしたい値付け
おはようございます。
北海道札幌市中央区のイクメン税理士 板倉圭吾です。
今日は税務顧問の値付けについて。
先日、とあるオンライン座談会で「値付け」全般について話題になりました。
今日は値付けの中でも「税務顧問の値付け」をトピックにします。主にひとり税理士にお伝えしたい内容です。
詳細な価格表は必要か?
板倉事務所では、いわゆる税務顧問の価格表というのは作成しておりません。
「統一的な値段をお示ししても責任を持ってお引き受けできる件数が限られていること」と、「どこまでお手伝いするかは会社によってニーズが異なる」ことからお見積り自体がオーダーメイドとなるためです。
とお客様にはお伝えしております。
その一方で目安は載せるようにしています。
毎月訪問を前提とした場合には(税込年額としては)法人さまで75万~90万円程度、個人事業主さまで50万~70万円程度のお見積りが多いです。
税務顧問としては大手事務所よりも高いと思います。
皆さんの価格表と比べていかがでしょうか?
価格表を作っていない理由
私が事務所拡大を志向しているならば、価格表を作るでしょう。
①補助者を雇用して顧問先の担当を割り振る
②業務を標準化して所長税理士は主に進捗管理を行う
③それにより、どの関与先に対しても同じ工数で税務申告書を作成できる
ことが効率的だからです。
私が体験したり、見聞きした範囲でもそのような事務所が多い印象です。TKCなどが推奨する方向性ですよね。
一方で、私が目指す事務所は違う方向性です。(過去記事)
サポートは具体的に3つの柱で構成されています。
- 一つ目は、労務部門です。元労働基準監督署職員として、行政経験に基づいてアドバイスします。クラウド勤怠管理などのIT導入についてもお手伝いいたします。また就業規則、助成金などは提携社会保険労務士とのチーム対応を行っています。
- 二つ目は、財務部門です。元銀行員として、資金調達案件の検討やメインバンクの選び方、資金繰りなどについてご相談に乗ります。「API連携による収益把握の迅速化」が「変化の時代」に対応できる企業会計を構築するカギです。
- 三つめは、税務部門です。税理士として、クラウド会計導入のご提案や税制についてのご説明を行います。毎年変わる税制はもとより、出口戦略を見据えた長期的な視点での税務サポートが企業価値を高めるお手伝いをします。
これらすべて「イクメンひとり税理士」の板倉が担当します。経営者に寄り添うために、これまでの経験・知識・人脈をフル活用してまいります。
補助者を雇用して、価格表を用意して、標準化された少ない工数で、適正な税務申告書を作成し、事務所拡大を図ることは否定しません。
ただ、私が行いたいのは税務顧問に枠にとどまらず、経営者の人生を豊かにすることなのです。そこにお役立ちするのが私の喜びなのです。
婚姻届の証人に選んでいただくなんて、前職まででは信じられない体験です。
そこまで寄り添う際に、価格表が必要でしょうか?オーダーメイドの見積書を最速でお示しすることの方が真摯な態度だと私は考えています。
まとめ
私が採用している方法は再現性がないものです。
職員に見積もりを任せる予定もないですし、他のひとり税理士が再現できることを想定しておりません。
つまり「値付け養成塾」などは開催できないでしょう(する気ないしw)。
「税務顧問に関するすべてはお客様のために必要なことである」べきで、「板倉事務所を選んでいただくお客様にはオーダーメイドのお見積りこそ必要である」(=価格表は必要ない)という結論に達したということです。
皆さんにおいての「提供したい価値がそもそも何であるのか?」が明らかになれば、それに値付けが伴ってくるのではないでしょうか。
大切なお客様が、人生をかけて挑んでいるビジネス。
それを、こちらも人生をかけて寄り添っていくのです。
安易な値引きが誠実で真摯であるわけがない。
他の事務所と横並び意識で作った見積もりが、「ひとり税理士の価値提供」の対価表明であるわけがない。
私はそう思って税務顧問の値付けをしております。