皆さん、こんにちは。
北海道札幌市のイクメン税理士 板倉圭吾です。
先ほど、新規商談のお見積りを作成していました。
で、作りながら考えていたことをブログにしようと思います。
「料金表は詳しく作ろう」は常に正しいのか
世に出る税理士向けの開業指南本などには、「料金表を詳しく作って、お客様が目安を判断できるようにしましょう」と書かれていることがあります。
その理由として、
- 誰が見積りを作っても同じ金額になるため、毎回の値付けに悩まなくて済む
- 料金表を見せた方がお客様の納得感が上がる
- お客様の業況拡大時に値上げ交渉がしやすい
などが挙げられるでしょうか。
とりわけ、外勤営業スタッフがいる場合は「再現性が高い」(誰が見積りを作っても同じ金額になる)は大切ではないでしょうか?
一方で、板倉事務所は開業以来、顧問報酬の料金表を公開しておりません。
現在、ホームページ上では顧問報酬の料金表を公開しておりません。
これは、イクメン税理士であるため「統一的な値段をお示ししても責任を持ってお引き受けできる件数が限られていること」と、「どこまでお手伝いするかは会社によってニーズが違う」ことからお見積り自体がオーダーメイドとなるためです。
だからと言って、法外な報酬をご提案するわけでもないですし、お客様が納得されていないわけでもないですし、値上げのご提案もしています。
ただ、再現性はありません。
オーダーメイドのお見積りの時点で、お客様に寄り添っているからです。
お客様の未来を想像しながらお見積りを作成する
今日、作っていたお見積りは創業間もない法人様のものです。
「イクメンとワーキングマザーをサポートする」という板倉事務所のミッションに期待をしてくださって、お打ち合わせを重ねることが出来ました。
訪問前に雷鳴とスコールのような大雨が降り、心配くださったことが嬉しかったです。
「1年後に振り返った時に、雨がすごい日だったから忘れませんね」など…
再現性の高い料金表をご覧いただいていれば、必要のなかった時間かもしれません。
でも、板倉事務所にとっては大切な時間であると思っています。
そのお打ち合わせがあるからこそ、お客様の未来を想像してオーダーメイドのお見積りを作成する瞬間が大好きです。
変わっているのは知っています(笑)
- 電話が苦手
- ひとり税理士を標榜している
- 自宅事務所
- 無節操に拡大する気がない
- 新しいITツールが好き
変わっていると言われているのは知っています(笑)
でも、お客様に寄り添うために必要なことを突き詰めた結果です。
そして、板倉事務所のキャッチフレーズである「育児も、税理士としての価値提供も妥協しない」ためにも必要なことなのです。
税理士に求めていることは何でしょうか?お聞かせください。板倉事務所は「お客様の希望を知る」ところから始めます。
なので「均質なサービス、再現性のある価格」が常に正しいとは思えないのです。
その代わり、板倉事務所のお引き受けできる件数には限りがあるのです。私は100社の顧問にはならなくてもいいと思っていますし、なる気はありません。
【編集後記】100社と帆走する税理士のことを、経営者はバディと呼ぶのか
最近、freeeのコミュニティを題材にした本が出版されました。
マジカチミートアップというイベントを全国で主催するリーダーたち(freeeが好きな職業会計人が手弁当でイベント運営をしている)がメインで執筆しています。
私もマジカチミートアップ北海道のリーダーであり、良く知る全国のリーダーたちの思いが書籍になり、嬉しい気持ちでいっぱいです。
が残念ながら、社長の章が好きではありません。
- 国内の税理士は20~30社の顧問が限界
- クラウド会計導入が進んでいる海外では100社が当たり前
- 会計は自動化が進むから、これからの税理士は経営者と帆走するバディとなるべき
これらが社長の章に書かれています。
freee社の社員が全て同じ価値観であるとは思っておりませんし、社長の意図もわかりかねています。
認定アドバイザーの改編なども発信の仕方が残念です。(改変意図は、freee社の社員との会議で納得しました)
かつてfreeeは、「記帳代行を100社請け負えるプロダクトですからfreeeを導入しましょう」と営業をしていました。
そのため、税理士界隈では「100社を担当させるプロダクトだ」というイメージの方もいらっしゃいます。
私も、この章を読む限り「freeeはスモールビジネスを主役にすると言っているけど、freeeはスモール税理士事務所は眼中にないらしい」と感じています。
私なら、20~30社の顧問として帆走する道を選ぶけどなあ。