※キャベツのローストが最近お気に入りです
皆様、ごきげんよう。
北海道札幌市中央区の税理士 板倉圭吾です。
今日は、過去ブログと同じ切り口を今書いてみたらどうなるのか?のチャレンジ。
「大工と話すときは、大工の言葉を使え」(伝え方のオーダーメイド)<№171>
と同じ内容を、昨日の経験をもとに書いてみます。
税理士選びに困っている方との面談
昨晩は「法人成りをするにあたって、顧問税理士をどうやって選んだらいいのかアドバイスしてほしい」というご相談。
尊敬する先輩からのご紹介です。(なので無料でお会いしました)
いつものPREPシートで到達点を決めます。
- 税理士事務所を選択する際の優先事項が明確になった状態
- 法人化のメリットデメリットが判断できる状態
を到達点としました。
コンペ参加事務所の特長をわかりやすく
すでに数社と面談して、見積書ももらっている状態とのことで、分かる範囲でそれぞれの特長をお伝えしました。
具体的にはハウスメーカーで例えることが相談者様に伝わりやすいと判断し、下記のような例えを使いました。(それぞれのハウスメーカーさんに対して揶揄するような意図はなく、分かりづらい税理士事務所のイメージを捉えていただくための比喩です。)
- A事務所は三井ホームさん
- B事務所はタマホームさん
- C事務所は地場工務店さん
かなりイメージが共有いただけたのが、こちらにも伝わってきました。
タイトルの「大工と話すときは、大工の言葉を使え」は
ドラッカーが書籍において「コミュニケーションは、受け手の言葉を使わなければ成立しない」の例えとして引用しているものです。
高級だから良いとは限らない
家づくりのアウトカム(最終的に獲得したい状況)は、「自分らしい生き方が出来る住まいを手に入れること」でしょう。
限られたリソースのすべてを家づくりに注いでしまったら、アウトカムを損なう恐れもあります。住宅ローンの支払いに窮して、日々の生活が楽しめなくなったら本末転倒ですよね。
自分らしい生き方がまだ定まっていなければ、最大公約数的な住まいを手に入れることも合理的です。住宅展示場で家選びをしているのと近いイメージだと思います。
例えば、これまで「自分で経理・税理士ノーチェック体制」でやって来られた個人事業主にしてみたら、税理士が関与することは大きな品質の向上につながります。税理士が関与していたら一定の品質が見込める領域(正確な記帳や固定資産台帳の整備など)は、DIYのログハウス(自分で経理)では叶えられなかった高気密や耐震性能のような機能と同じです。その比較で言うと、三井ホームさんもタマホームさんも地場の工務店も圧倒的にDIYログハウスを凌駕します。
(ABCの例えの流れで、Dが登場したと思っていただければ…)
家も税理士も一度きりの決断である必要はない
不動産は高額ですし、なかなか換金するのが難しいですが、一生に1棟しか建ててはいけないという規則はありません。
また、税理士もコロコロ変更するのが望ましいとは思えませんが、経営者のステージが変わっていくことによって、変更した方が「より良い経営環境」や「より適正な税務申告」になる可能性もあります。
BやCの家のオーナーになって、Aの目指す家づくりが理解できることもあるでしょうし、自分自身のライフスタイルの変化によって嗜好が変わることもあるでしょう。
老後はDIYのログハウスに住みたいというのも、分かったうえでの決断であれば全く問題ないと思います。
企業経営で一番の変化は経営者自身です。「経営者としての素養」が向上することで伴走する税理士に求めることが変わっていくものだと思います。
家も税理士も「一度きりでの決断で、ベストの選択が出来るとは思わない」と考えると気が楽になります。今、アクセスできる環境下でのベターな選択ができると良いのではないか?
2棟目を建てるときに、また住宅展示場に行きますか?それ以外にも住宅建築が出来る専門家がいることが分かったら、そういう専門家が提供する「違い」を調べたくなってしまうと思いませんか?
「多数」に届けないという選択
板倉事務所は、いわば「建築家が設計するデザイナー住宅」
私自身は、このような思いをもって経営者に価値提供を行おうと決意しております。
「現在の社長の求めているレベル」ではなく、「将来の社長に感謝されるレベル」で価値提供することが長いお付き合いが前提の顧問税理士が目指すべき地点ではないでしょうか。
ひとり税理士事務所ですので、多数に届けないことを選んでいます。だからこそ、ABCでは「そこまで出来ません」(と言われるかもしれないこと)を品質、時間軸、出口戦略などの要素においてサポートします。
そして、選び選ばれる関係として、経営者としての素養を重視しています。
つまり私も選びます。
言い方を変えると、住宅展示場で選びたい人には、私の思いは届かなくて良いと思っています。
昨日の相談者さまが、良い税理士事務所と出会うことをお祈りしております。
【編集後記】
昨日は日中に蔦屋書店江別店で行われた栗山町POP UPに行ってきました。
応援しているくりおこクラフトの初出荷ビールを応援。
栗山(KRYM)Tシャツ着用で、醸造家の石井さんと記念撮影です。