
※画像出典「ぱくたそ」
皆様、ごきげんよう。
北海道札幌市中央区の税理士 板倉圭吾です。
今日は改めてぺんぎん労災サポートセンターについて書いてみようと思います。
①東日本大震災での経験

私は、大学で労働法を専攻しておりました。
労働法判例評釈を行う本久ゼミでゼミ長を拝命し、卒業論文も労働法に関するテーマを選びました。
銀行勤務を経て、一念発起で公務員試験にチャレンジ。労働基準行政に採用されたときには、専攻していた法律を所掌する官庁に入れてうれしかったことを覚えております。
室蘭労働基準監督署に在籍していた折、東日本大震災の被災地応援支援として宮城県の石巻労働基準監督署に派遣されました。
そこで、遺族補償年金の調査などを担当したことが今につながっております。
東京労働局から派遣された筒井直紀さん達と出会い、「全国に行政で働く仲間がおり、同じ法律の下で、同じ職務を担っていること」を心強く感じたものです。
全国津々浦々に、国が管轄する労災補償制度が行き届いている。
災害時には、全国から職員が駆けつけて、被災者や遺族のために精一杯出来ることをする。
その末端を担うことの誇りが、被災地支援の原動力でした。
②税理士試験にチャレンジ
社会インフラとしての労災補償保険の良さを実感したと同時に、単身赴任先から被災地に派遣された私は公務員を続けることへの悩みが生まれました。
当時2歳になったばかりの息子を残して、行政官を続けていて自分の人生は幸福なのだろうか?という悩みです。
第二子を授かった2012年に決断をしました。
二度目の一念発起、税理士試験に挑戦です。
転勤がどれだけ人生の不安を増すことか。
ならば、家族と一緒にいられるように、国家資格を取得し、父親としての役割を「平常時も災害時も」担えるようにしようと思ったのです。
育児休業を取得し、育児の傍らで税理士試験にチャレンジしました。
2年(実質17か月)で3科目に合格し、修士課程での租税法に関する研究業績も認められて税理士試験に合格することができたのです。
③ライフワークとしての労災保険啓蒙活動
労働局を退職し、鈴江誠税理士事務所での勤務を経て、2017年に板倉圭吾税理士事務所を開業。
開業当初から、フリーランスへの税務支援や労災保険に関する啓蒙活動を行う団体を構想していました。
構想から5年後の2022年に、建設業一人親方とフードデリバリー配達員のための特別加入団体として労働局に承認されました。ぺんぎん労災サポートセンターの誕生です。
「元労働基準監督署の職員」&「現在は税理士」である私が主催する団体です。
目的:当組合は、各事業に携わる事業者に労働災害の防止・税知識の普及・取引環境や就業環境の整備に関する事業等を行うことを通じて、組合員の福祉向上を図ることを目的とする。(定款第1条)
少しお堅いですが、本気で思っているぺんぎん労災の目的です。
これまでに多くの方にイベントに参加していただいており、災害が起こった時の補償制度、そもそも災害が起きないようにする災害防止について一緒に考えています。
元和歌山労働局長で長く労働基準監督官を務められた佐々木博仁さんがぺんぎん労災の顧問に就任してくださり、これまで安全講話を担当してくださっております。
④特定フリーランスの特別加入団体承認
2024年にフリーランス新法が施行され、これまでよりも多くのフリーランスが労災保険に特別加入できるようになりました。
フリーランスの特別加入は、直接労働基準監督署に行くのではなく、承認された特別加入団体を通じて手続することになります。
我々、ぺんぎん労災サポートセンターは全国で3番目、北海道では初めての特定フリーランス労災加入団体として承認されたのです。
これまでのフリーランスへの支援などが評価され、厚生労働省の本省官僚との面談や、労働政策審議会の委員への説明などを経て、お墨付きをいただきました。
⑤行政の先輩たちに助けられて
多くの方に安心と安全を届けたい。
その思いに共感してくださった筒井さんは労働基準行政を定年退職後、開業社労士として活動。
ぺんぎん労災の顧問に就任してくださり、東京事務所を開設してくれました。
もう一人の先輩は、元労働基準監督官の方です。佐々木顧問からの打診に応える形で福岡事務所を開設してくださいました。(「苦手なので…」とのことで、お名前を出すのは控えています)
⑥皆さんに選ばれる団体であり続けるために
労災特別加入団体は、加入の取りまとめと災害発生時のサポートが主な業務です。
労災補償の実務は、役所(労働基準監督署)が担うため、どの団体でも補償の中身には差がありません。
その状況で、「ぺんぎん労災に入りたい」と思っていただくには?を考えております。
- 元労働基準行政のOB達が補償の手続きをサポートする(公正・専門的な対応)
- フリーランスの税務会計にも役立つ情報(税理士だからこそ可能な発信)
- 災害を防ぐための研修の拡充(労災リスクの低減)
書いてみるとシンプル。
でも私と筒井さんが14年前から話していたことなのです。
「知らなくて入れなかった」を減らしたいから、多くの人に届けたい。
「入ってみて無災害だったけど安心して仕事ができた」と後々言ってもらえるように、長く続けたい。
「いざという時に頼りになった」と言われるように、基準行政のOBで運営していきたい。
私と、尊敬する仲間たちで運営しているぺんぎん労災サポートセンターを是非知って、選んで、安心を受け取っていただきたいと思っています。
おしまい。
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