※今朝の北海道神宮 晴れ間がのぞきました
開業セミナーで売上を語るとき
皆様、おはようございます。
北海道札幌市中央区のイクメン税理士 板倉圭吾です。
今日は税理士事務所の売上についてです。
棒グラフ
私が開業セミナーでお話しする時、開業直後と直近の売上推移(数か月の棒グラフ)をお見せしています。
そうすると、独立直後よりも売上が増えていることが視覚的に伝わるからです。
円グラフ
また、売上構成の円グラフも同時に紹介しています。
こちらは、1社あたりの売上占有率の説明です。
独立当初は、関与先数社で売上の50%超を占めていました。
つまり、解約されると「ダメージを受けること必至」な大口先があったということです。
直近では、占有率が大きな関与先はありません。
つまり、バランスよく報酬をいただいている状況が見て取れます。
棒グラフと円グラフの組み合わせで、「どのような事務所経営をしているのか」をセミナーでは具体的にお伝えしています。
円グラフの新しい使い方
先日、都内で開業セミナーを構想しました。
結果として、感染防止の観点から1対1の個別コンサルティングを複数回実施することになりましたが。
その際に、新しい円グラフの使い方をご紹介しました。
開業直後の円グラフのうち、現在解約となっている先はどれくらいあるのか
タイトルで全部言ってしまっております…(笑)
開業すぐの円グラフ占有率をご覧いただく「いつものセミナー内容」からの発展版です。
「この中で今は解約となっているのはどれくらいあると思いますか?」
と参加者に質問してみるのです。
答えは30%超
当時の売上30%超が現在はありません。
大きな占有率の先が数社解約となったことが原因です。
業況(廃業などを含む)や資本変更などの個別事情があり、解約は仕方ないものです。もちろん、私の力不足が原因だったこともあります。
そこでの糧を活かすべく、日々価値提供について考え続けているのです。
動的平衡として捉える
もちろん現在は、新しい素敵なお客様との出会いがあり当時よりも売上は多いのです。
なので、冒頭の棒グラフだけをご覧いただくと、「順調に売上が増えていっているね」となるわけです。
どう分析したらいいかを考えておりましたが、福岡伸一さんの「動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか」に通ずるのではないかと感じました。
私たちは、自分は自分だ、自分の身体は自分のものだ、という風に、確固たる自己の存在を信じているけれど、それは実は、思うほど確実なものではない。私たちの身体は、タンパク質、炭水化物、脂質、核酸などの分子で構成されている。しかし、それら分子はそこにずっととどまっているのでもなければ、固定されたものでもない。分子は絶え間なく動いている。間断なく分解と合成を繰り返している。休みなく出入りしている。実体としての物質はそこにはない。一年前の私と今日の私は分子的にいうと全くの別物である。そして現在もなお入れ替わり続けている。
つまり、私たちの身体は分子の「淀み」でしかない。それも、ほんの一瞬の。私たちの生命は、分子の流れの中にこそある。とまることなく流れつつ、あやういバランスの上にある。それが生命であり、そのあり方を言い表す言葉が、本書のタイトル、<動的平衡>である。本書は、最初から最後まで、<動的平衡>とは一体何なのか、どのように成り立ち、いかにふるまうかを考えた本である。(Amazonの商品説明から引用)
税理士事務所経営者として、金融機関などとお話しする時にはこの「動的平衡」の意識は不要でしょう。
棒グラフだけでお伝えした方が良いです。
でも、これから開業を考えている方々には是非「動的平衡」の意識を持っていただきたい。
「あるお客様にとっては力不足だった自分」を忘れないようにすることに加えて、
「解約を前向きに捉える」ことが健全な経営には必要だからです。
税務顧問は選び選ばれて両者の合意があって成立します。
こちらに落ち度がなくても解約はあり得るのです。(その逆も然り)
今のお客様に感謝をしつつ、かつてのお客様からいただいた糧も大切にしていきます。
【編集後記】
先日、3月で解約となったお客様から近況報告をいただきました。
逆風の中、エネルギッシュに進まれているようです。
少し遠くからになりますが、応援しています。
[…] でもね、動的平衡アプローチからは課題があることも事実です。 […]