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公務員から税理士になろうと悩んでいる方へ 公務員と税理士どちらになろうかと悩んでいる方へ<№112>

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「公務員から税理士」で検索されています

こんにちは

北海道札幌市西区のイクメン税理士 板倉圭吾です。

最近、ITAITAブログの検索ワードとして「公務員から税理士」で来ていただいているようです。

改めて、その違いについてお伝えできればと思います。

 

公務員のやりがい

  • 市民、県民、国民のために
  • 平等、公平に
  • 一定の水準で

これは、憲法にも書いてありますよね。

地方公務員が知事や市長のために働いているわけではなく、国家公務員が大臣のために働いているわけでもありません。

指揮命令は受けますが、行政サービスの提供先は市民、県民、国民です。

そして、同じ条件の方がいたら同じ行政サービスをするというのも必要です。そのために通達や政令に沿った判断が求められます。

同じ行政サービスをするためには、他の職員でも同じ判断をするということも求められます。(そして、俸給もあまり差がつきません)

行政処分や決定に際し、前例を重視するのは「行政の安定性」を保つためです。

調査の選定も、「ちゃんとやっている方と、法違反をしている方との結果の違いを公平に正す」という視点があります。

「他も脱税やっているのに、どうしてウチばっかり」という反論は通じません。

私は労働法を大学で専攻しており、労働判例研究を通じて労働行政に興味を持ちました。

やりがいを感じていたのは、その労働行政で「労働者のため」に仕事ができることです。

そのためには、事業主と利害が対立することも多くあります。調査や滞納処分など、そういう場数は多く踏んできました。

震災後に石巻で応援勤務した際も、全国から集まった仲間と同じ行政サービスが提供できることに誇りを感じていました。

(処分や支給決定など「結果の公平」にはこだわっていましたが、接遇サービスは他の職員と一緒で良いとは思っておりませんでした。そこでの葛藤が退職の原因です←ここ大事だと思う)

 

税理士のやりがい

  • お互いに「この人」と思ったお客様のために
  • そのお客様へのオーダーメイドのサービスを
  • 適正な報酬で

公務員とはかなり違います。

まずね、お客様選べます。もちろん、選ばれます。これが嬉しいです。評価がはっきりする。

サービス提供も手加減無用です。税務の知識だけではなく、人生経験をすべてぶつけて面談します。

報酬も自分で決められます。多分高めですが、見積り後の値引きは今まで一切ありません。

 

でもね、このやりがいを書けるようになったのは独立してからです。

なぜなら、

  • 誰と契約するか
  • どこまでサービスを提供するか
  • どこまで先を読むか
  • いくらで提供するか

というのは、大抵所長税理士が決断するべきことだからです。

それはそうだよね。雇用されて給料もらっていたら、そこのリスクは負えないもん。

 

とはいえ、勤務税理士のやりがいもある

  • 経営者と同じ目線で話せる(対金融機関、対行政機関など)
  • 税理士(勤務税理士)としての責任の範囲内で一定の判断ができる(サービスの提供範囲など)
  • 転職市場が確立している
  • 給与に成果報酬が設定されていることが多い

もうね、私の場合はこれで十分だったですよ。

公務員の時に窮屈だった部分が全くなくなりました。

「国民の目」という見えざる自己制約は、行政を離れてこそ実感します。

(それなのにどうして独立したの?は、ここを読んでください

 

銀行員のやりがい

ちなみに、新卒で就職した銀行については、「会社の経営成績を経営者と語り合え、資金需要に応える」という意味でやりがいを感じていました。

大きな看板(銀行)がなければ、新卒社会人ではできない経験をたくさんさせていただきました。

 

公務員試験を受験するため退職し、いったん無職となった際に「大きな看板」に自分のプライドの源泉があったのだと自覚します。

 

 

公務員と税理士どちらが良い?と悩んでいる方へ

上で、お示しした通りどちらにも良さがあります。

あえて言うならばプライドの源泉の違いですね。

銀行から公務員に転職した際は、大きな看板が「銀行」から「厚生労働省」に変わっただけです。

税理士として登録してからは、それが「税理士 板倉圭吾」になりました。

 

 

それだけの違いです。でも、それだけの価値があります。

 

これからの目標は、肩書も外して「板倉圭吾」に対する価値を高めることです。

【編集後記】

今日は、ブログ連投です。

悩んでいる方へ少しでも何か届けば。

-ひとり税理士, 税理士試験

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