おはようございます。
北海道札幌市西区発寒のイクメン税理士 板倉圭吾です。
10年以上、厚生労働省の事務官として労災保険業務に携わってきました。
今日は労災保険の様式で、記入に困る方が多い「現認者」欄について説明します。
※一般事業会社の総務担当者向けの記事です。そのため記事中の文言をわかりやすくしています。(例えば、業務上災害→仕事中の負傷)厳密なニュアンスについてはご容赦ください。
労災様式第5号とは
仕事中の負傷で健康保険証の代わりに病院に提出する書類です。(様式5号PDF:厚労省公式)
でも、健康保険証と違って受診の際に用意できることはあまりありません。
だって、怪我したらすぐ受診が必要ですものね。
風邪で受診する場合
①健康保険証を持つ
②病院で受付する(健康保険証を提示する)
③診察を受ける
④会計をする(自己負担額を払う)
労災で受診する場合
①病院で受け付けする(「労災です」と伝える。本人確認や労災と認定されない場合のため「健康保険証を見せて」と言われることもある)
②診察を受ける
③会計は0円(「〇日までに様式5号を持ってきてください」と指示される)
④後日、様式5号を病院に提出する(リンクから印刷し、記入押印する)※請求人は負傷した労働者です
⑤1~2か月後に労基署の審査部門から確認の電話が来ることがある(「現認者欄が空欄だから、誰か教えて」など)
現認者とは
様式5号の記載欄に
「災害発生の事実を確認した者の職名、氏名」
という欄があります。ここを労災保険実務では「現認者欄」と呼んでいます。
現認者は次のような方です。
- 一緒に作業をしていて、負傷した瞬間を目撃していた上司・同僚
- 負傷した瞬間を見ていないけど、同じ場所にいて病院に連れて行った上司・同僚
- 事故の一報(電話・Lineなど)を受けて、病院に行くよう指示した上司・同僚
もちろん、経営者でもOKです。
「仕事以外の原因で負傷したのではない」ことを、会社側の誰かが確認していることが不正防止に重要なので、この欄の空白は審査時に必ずチェックします。
様式5号に記載する労働保険番号については、こちらの記事を参考にしてください。
【編集後記】
昨日は夕食後のサイクリング。
少し暑さが和らぎました。
[…] また、様式第5号の現認者についても多くの方にお読みいただいております。 […]